後輩(初登山)後輩
先輩、今年の夏に富士山に登ってみたいんですが、いつ行けばいいですか? 夏休みに合わせて8月のお盆ごろを考えてるんですけど。
先輩(登山経験者)先輩
気持ちはわかるけど、お盆は正直おすすめしないな。8月10日〜20日ごろが年間で一番の混雑ピークで、吉田ルートの山頂付近は「渋滞」が起きるんだよ。文字どおり、列に並んで1歩ずつしか進めない状態になる。山小屋も数ヶ月前から満室になるし、ご来光待ちの八合目以上は人が溢れて防寒もままならない。
後輩(初登山)後輩
えっ、登山道で渋滞が起きるんですか? それって危なくないですか?
先輩(登山経験者)先輩
かなり危ない。寒い中、風が強い場所で長時間立ち止まると体温がどんどん奪われる。高山病のリスクも上がるし、焦って無理に追い越そうとして滑落事故が起きたこともある。混雑時は体力の消耗ペースが読めないから、初心者にはなおさら難しい状況になるんだよね。
後輩(初登山)後輩
じゃあ、空いてる時期ってどのあたりになりますか?
先輩(登山経験者)先輩
一番狙い目は7月上旬〜中旬と9月だね。7月1日に山梨側(吉田ルート)が開山して最初の2週間は登山者が少なくて、山小屋も余裕があることが多い。9月に入るとぐっと人が減って、天気が安定する日も多い。ただし9月中旬以降は閉山が近づくので、計画は早めに立てること。あと、どの時期でも平日を選ぶだけで週末の半分以下の混雑になることもある。
後輩(初登山)後輩
そういえば、最近「入山規制」とか「登山料の有料化」とか聞いたんですが、それって混雑に関係ありますか?
先輩(登山経験者)先輩
大いに関係してくるよ。吉田ルートでは登山者数を1日あたり4,000人に制限する規制が導入されていて、ピーク期は午後2時ごろに通行止めゲートが閉まることもある。登山保全協力金(1人2,000円)も義務化されたので、気軽にふらっと行ける雰囲気じゃなくなってきた。これは安全面・環境面では良い変化だけど、規制ギリギリの時間帯に殺到すると逆に混乱が生まれるから、早朝スタートが基本になってる。
後輩(初登山)後輩
規制があっても「弾丸登山」をする人はいるんですか?
先輩(登山経験者)先輩
残念ながらいる。夜中に五合目を出発して明け方に山頂を目指すスタイルのことで、吉田ルートでは夜間(午後4時〜翌午前3時)に登山道を閉鎖するゲートが設置されて規制されてる。それでも他のルートで強行しようとする人がいて、装備不足・睡眠不足で高山病や低体温症になるケースが後を絶たない。混雑ピークにそういう体調不良者が増えると、救助要請が重なって山岳救助隊もパンク状態になるんだよ。だからこそ、空いてる時期にしっかり準備して登るのが、自分のためにも他の人のためにもなる。
後輩(初登山)後輩
わかりました。7月か9月の平日を狙って、早めに計画を立てます!
先輩(登山経験者)先輩
それが正解。山小屋は3〜4ヶ月前から予約が埋まり始めるから、時期が決まったらすぐ押さえること。装備や体力づくりも含めてしっかり準備すれば、富士山は本当に最高の体験になるよ。
まとめ
時期別・混雑度の目安
| 時期 | 混雑度 | 特徴 |
|---|---|---|
| 7月上旬〜中旬 | 低〜中 | 開山直後で比較的空いている。高山植物も見頃 |
| 7月下旬〜8月上旬 | 高 | 夏休み本番。混雑が本格化 |
| 8月10日〜20日(お盆) | 最高 | 年間ピーク。登山道渋滞・山小屋満室が常態化 |
| 8月下旬〜9月上旬 | 中 | 混雑がやや緩和。気温も下がり始める |
| 9月中旬 | 低 | 閉山前の穴場。天気は不安定になることも |
賢いタイミングを選ぶためのポイント
- 7月上旬か9月を狙う:年間で最も空いている時期。装備と体力がしっかりあれば絶好のタイミング
- 平日を選ぶ:同じ時期でも週末より混雑が大幅に少なく、山小屋も取りやすい
- 早朝スタートを徹底する:ゲート規制・渋滞を避けるうえでも、高山病対策のためにも五合目で1〜2時間休んでから早めに出発
- 山小屋は3〜4ヶ月前に予約:ピーク期はさらに早く埋まる。キャンセルポリシーも確認しておく
混雑時に知っておくべきマナーと安全意識
- 登山道では追い越しは最小限に。渋滞でも焦らず一定ペースを保つ
- 下山道と登山道は分かれているルートが多い。必ず正しい道を使う
- 体調不良を感じたら迷わず下山。山頂へのこだわりが事故を招く
- ゴミは必ず持ち帰る。混雑期は山小屋のトイレも混むため、携帯トイレを準備しておくと安心
本記事の情報は執筆時点(2026年5月)のものです。入山規制の日程・登山保全協力金の金額・ゲート開閉時間は年度ごとに変更される場合があります。登山前に山梨県・静岡県の公式サイトおよび各ルートの最新情報を必ずご確認ください。山岳保険への加入と、天気予報の直前確認も強くおすすめします。価格・予約状況は山小屋により異なります。
